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見えないことでも、無意識のコントロールの対象になっています

執筆者の写真: Hatsuo YamadaHatsuo Yamada

更新日:2022年5月29日

私は「意識の研究」を勉強することによって、無意識の書き換えの方法などのコーチング理論に加えて、私なりのやり方を考えていきたいと思っています。


この一連のブログ記事は、私の勉強ノートです。

 

心の「中心的な実行機能」、すなわち心の働きをコントロールし、自動反応を避け、戦術を切り替え、間違いを発見する認知システムは、もっぱら意識の働きによると長らく考えられてきました。


しかし最近では、高度な心の実行機能は、見えない(自覚していない)刺激に基づいて

無意識のうちに働くことが示されるようになりました。


今回は自己をコントロールし、自動反応を抑制する能力についてのお話です。 実験「ストップシグナル課題」

  • 図形が画面上に現れたらキーを押す。

  • まれに黒い円が表示されたときには、それ以後は押してはいけない。


決まりきった反応を抑制する能力は、心の主要な実行システムの働きであることが、

数々の研究によって示されています。


オランダの心理学者シモン・ファン・ハールは、下記の課題を設定しました。

「反応の抑制には意識が必要か?」

  • ストップシグナルが識閾下で提示されても、被験者は行動を抑制するのだろうか?

結果

マスキングされて見えなくしたストップシグナルがフラッシュされると、被験者の手の動きは遅くなり、反応が完全に中断することもありました。


抑制を引き起こす刺激は被験者には見えませんでしたので、当然ながら中断した理由は、本人にはわかっていませんでした。


この発見から、「見えないことでも、コントロールの対象」だということがわかります。


見えないストップシグナルでさえ、自己の行動のコントロールを可能にする実行ネットワークの奥深くまで伝えられる活動の波を引き起こし得るのです。


同様に、意識していなくても自分の犯した誤りを検出することがあります。


目の動きの実験では、被験者の目が目標からそれると、たとえこの動きに気づいていなくても、また、目が目標をそれたことを本人が気づいていなくても、前帯状皮質に存在する、実行機能を司る中枢の活動が引き起こされることがわかっています。


要するに、識閾下の知覚が実際に存在することだけでなく、数々の心のプロセスが、意識の働きなしに引き起こされることが、心理実験によって十分に証明されているのです。





現在では、ほぼすべての脳のプロセスが、無意識のうちに作用し得ると考えられていマスが、上の絵は、人が気がついていなくても活性化されることがわかっている脳のを示しています。

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