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執筆者の写真Hatsuo Yamada

絶え間ないカイゼンサイクルの始まり。

3月のブログ記事の続編です。


 

壁にぶちあたった時に、課題解決が間に合わず、生産開始時期を繰延してしまうという事例がありました。


これを自らの失敗を問題として認識して、次に繰り返さないという気持ちにならないと、これからも延期の癖はこの会社の風土としてつきまといます。悪習です。


今回起こったことを問題として、原因をしっかりと追求して次は同じ失敗を繰り返さないという姿勢が重要です。


失敗を問題として捉えることができるか?

問題の原因を見つけることができるか?


これが出来なければ、いつまでも同じです。将来の糧とすることはできません。


 

彼らは壁を乗り越えました。


もう大丈夫でしょう。私には断言できます。


  1. 失敗を問題として捉えることができるか?

  2. 問題の原因を見つけることができるか?


見事にこの二つの課題をやり切りました。


1.については、初めは少し心配でした。問題を問題として捉えることができていたかというと、ちょっと疑問が残ります。


しかし、私からのメッセージを真剣に受け止めてくれて、関係者で議論が始まりました。


議論の末、問題が見えてきました。議論してメンバー間では、課題を共有できているはずです。



誰かに、説明されたり、諭されたりして共有したわけではありません。


自分達だけで、確実に問題を認識できました。


プロセスの問題と、人の問題がしっかり把握できています。


プロセスでは、個々人の設計者の検討が足りなかったと言うような反省が出ました。


「初期検討シート(仮称)」を使わずに、上司に図面を使って簡易的な方法で説明し、上司もそれを認めてしまったと言う反省でした。


私はそもそも、「初期検討シート(仮称)」を使うことが煩わしいため、設計者は簡易的な方法に流れてしまったのではないかと思い、質問をぶつけてみました。


しかし、「初期検討シート(仮称)」は、初期検討フェーズで検討すべきことを、もれなく検討できるように、過去に標準化したシートで、これを使うことがルールとなっていたと言う説明を受けました。


私が「初期検討シート(仮称)」の目的などをよく理解せずに、想像で質問したので跳ね返されたと言うことです。


「工程飛ばし」は、禁じ手です。よほど綿密に改善検討をして、無くすとか、減らすとか変えるならば許されますが、一旦決めたルールを、なし崩し的に変更するのはいけません。


これは、OP(オペレーションプログラム)にしっかりと書き込んで、必須のプロセスとすることを徹底することになりました。


次に、解析結果の精度が悪かったため、間違った判断を導いてしまったと言う反省です。


これは、人の能力的な問題であることがわかりました。


解析技術を活用する方法と、解析に必要な基礎的な知識がなかったと言うことでした。

必要な知識がわかっていて、それを知らなかったと言うこととでした。


知識が足りなかったのですから、勉強して補うことが対策です。


幸いに、社内にそれを教えてくれる人材がいますので、みんなで計画を組んで、勉強します。


もう一つ分かったことですが、解析に必要な知識が不足していることに気づかなかったように、自分達が手の内化している技術か否かと言う判断が重要なポイントになります。


変化点を把握するためには、必須です。

これはDRBFMを使って、ベテランと若手で一緒に学習していくことが重要です。

組織としての能力を鍛えて、変化点を把握する能力を磨きます。


その能力が高まったことにより、、DRBFMを構想検討の初期段階に実施することができるようになります。


DRBFMの実施時期をフロントローディングすることをOPに折り込むことにしました。


開発メンバーにとって、今回の活動は初体験でしたので、戸惑いもあったでしょう。


しかし、初期段階からOPを作り、走りながらOPをカイゼンしてきました。


そこまで頑張りましたが、ミスが起きてしまいました。


でもそのままにしてしまては、未来はありませんでした。


次のプロジェクトには、同じミスは繰り返しません。


Planを、OPという形にして、しっかり作って進捗管理をやりました。

ほぼOP通りに仕事が進みました。関係部署との連携も今までになく密接に連携できるようになり、組織の力が大きく向上しました。


今回経験したミスをミスと認識して、その原因を明確に腹に落とし込んで、対策案を考えてOPに落とし込む。


これが典型的な、PDCAです。


原因を掴んで対策が打てたことで、対策が確実に織り込まれたOPが出来上がります。

次のプロジェクトでは、さらに1段階レベルの上がった仕事ができるのです。



  • Planでは、大括りなOPを関係者間での情報の繋がりが見えるように、改善しました。かなり細かく、関係者が1枚岩になって進むことができるOPが完成しました。

  • Doでは、作ったOPを細分化しながらも、大半は細分化したOP通りに仕事が進みました。

  • Cの評価プロセスのところで問題が見つかりました。そして問題を問題と把握して、要因分析をして、対策を考えました、

  • Aでは、対策の実施計画を作成し、それをやり切ります。自分達が勉強した内容も含めて、OPを書き換えて、次期プロジェクトに備えます。


PDCAは、一度回してお終いではありません。

回し続けるのが、PDCAです。


Pは、計画です。今回は、OPです。

OPは、1回転ごとに継続的に改善して、スパイラルアップしていきます。


みなさんは今、PDCAの最初の1回転を経験したところです。


OPは、皆さんの財産です。物理空間であれば、バランスシートの左側、資産のぶに計上されるものです。


物理空間の資産は、役に立たないものでも、計上されてしまうことがあります。


みなさんが、あの時点で反省せずに終わってしまっていたら、それと同じ価値のないものになってしまいます。


でも、みなさんは問題を見つけて、改善を始めました。

これで、みなさんの作った資産は価値をどんどん高めていくでしょう。


まだ始まったばかりですが、これを絶え間なく続けていくことがカイゼンです。


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