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執筆者の写真Hatsuo Yamada

組織の壁ができるのは、コンフォートゾーンがあるから

更新日:2022年5月29日

組織間には必ずと言って良いほど壁が築かれます。

何の苦労も要りません。

自分の思うまま無理せず普通に仕事をしているだけで壁は築かれます。


私たち人間の脳の中には、コンフォートゾーンというものがあります。

この居心地の良い世界では、人は最高のパフォーマンスを上げることができます。


非常にリラックスした状態がコンフォートゾーンです。

サッカーで言えばアウエイではなく、ホームで試合をしている状態です。


私は大学入試の時に、受験することを決めたのが遅かったので、1年間浪人生活を

送ったことがあります。


その1年間は受験予備校に通うことにしました。

私が選んだ予備校は、早稲田大学の大隈講堂の隣にある、早稲田ゼミナールでした。


自宅が横須賀市ですから、早稲田まで2時間近くかかってしまいます。

それでも毎日京急長沢を5:59に出発する電車内乗り込み、大隈講堂横にあるゼミナールに

通ったわけです。


予備校の授業を受けていますと、演劇部の学生たちが発声練習をします。


「あっ/えっ/いっ/うっ/えっ/おっ/あっ/おっ」


これをよく聞きながら予備校の授業を受けていました。


認知科学コーチングでも苫米地博士がよくおっしゃっていますが、

博士のご出身高校「駒場東邦高等学校」は東大の真前にあるので、東大の合格率が高いとのことです。

コンフォートゾーンにはリラックス状態の時に最高のパフォーマンスを上げるという良い面もあるのですが、


盲点(スコトーマ)ができやすいという、もう一つのネガティブな特徴があります。

一般的に「殻に閉じこもる」という言い方をよくしますが、これがコンフォートゾーンの

ネガティブな性質です。


その観点から見ますと、人は皆自分の殻に閉じこもっています。

ですから放っておくだけで、殻同士がぶつかり合うわけです。


集団でも同じような作用が働きますので、これが壁の原因となるのです。


会社時代に新しい工場の立ち上げに参画したことがあります。


最初向上スタッフはできるだけ少ない人数で、運営していこうということでしたが、


ある時期周囲の反対を聞かずに、品質担当部署を2つに分けた途端に、意思疎通が悪くなったということを横目で見ていた経験があります。


また、出身工場によって派閥ができてしまうなどということもありました。


これを打開するためには、コンフォートゾーンの抽象度をあげて、お互いがそれを共有できるところまで持っていくことができれば、

かつての狭いコンフォートーンのことを忘れてしまいます。

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