「意識の研究」(スタニスラス・ドゥアンヌ)を学ぶことは、コーチング理論の理解をさらに深めることができます。
「無意識の書き替え」などにおいて、独自の味をつけていきたいと勉強しています。
この一連のブログ投稿は私の学習ノートです。今回は、無意識、意識に続くテーマ
「意識のしるし」を書いていきます。
情報が無意識から意識に登った後で、特別なの脳の事象、脳波、振動を引き起こすかどうかを解明することは興味深いことです。
今まで、無意識と意識の情報に対する反応を見てきましたが、これからは意識に上がった後に情報がどう処理されるのかを見て行きます。
実験により、情報を受け取った初期段階、視覚野では、画像が意識されたか否かにかかわらず活動が生じます。一次視覚皮質とその周囲の領域は、基本的にすべての画像によって活性化されるのです。
脳画像法のおかげで、今まで意識の謎と考えられてきたものが、このように解明できるようになりました。
高次の視覚野でさえ、意識の働きなしに活性化することがわかりました。事実「piano(ピアノ)」と「PIANO」が同じ単語であること、あるいは数字の「3」と「three」が同じ数を表すことの認識など、側頭葉、頭頂葉の高次の領域が関与する、至って抽象的な脳の作用も、識闘下で働く場合があるのです。
意識的知覚の最初のしるしは、左右両側の前頭前野、頭頂領域を含む分散した脳領域をわたっての強い点火が見られます。
上段の絵の通り、マスキングによって見えなくされた単語は、神経回路のうちリーディングに特化した領域を活性化します。
下段のように、単語を被験者が意識した時には、頭頂葉と前頭前野に広がる領域で、大幅な増幅が引き起こされています。同じように聴覚野も、無意識のうちに留まる音の響きによって活性化しますが、同じ音が意識されると、下側の頭頂および前頭前皮質の広い範囲に活動が広がります。
初期段階の視覚野では、画像が意識されたか否かにかかわらず活動が生じます。つまり、一次視覚皮質とその周囲の領域は、マスキングの程度とは関係なく、基本的にすべての画像によって活性化されるのです。
それに対し、紡錘状回および外側後頭側頭領域の皮質にある高次の視覚中枢では、被験者が見えた場合と、脳が活性化することには相関関係が認められます。
これらの領域は、顔、物体、言葉、場所などのカテゴリーへの画像の分類、そしてそれらの外観の恒常的な表象の生成に関与しています。脳の活性化がこのレベルに達すれば、必ずや画像は意識されるらしいこともわかりました。
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