情報空間のプロセスカイゼン ⑤ GAFAが真似した、トヨタの製品開発
- Hatsuo Yamada
- 2021年10月15日
- 読了時間: 4分
更新日:2022年5月29日
今回は元トヨタのチーフエンジニア、北川さんの著書からの引用です。
現在、世界を席巻するアップルやグーグルなどアメリカの巨大IT企業GAFA(Google, Apple, Facebook, Amazon)はトヨタのCE制度を徹底的にベンチマークし、プロダクトマネジャー制度として導入し、大きな成果に繫げていることは意外と知られていない。
『トヨタ チーフエンジニアの仕事 (講談社+α新書)』(北川尚人 著)より

上記写真は有料写真素材サイトからの転載です。
多くの方から、「トヨタの真似なんか・・」と言う声が聞こえてきそうな気がします。
私の言葉だけでは重みに欠けますので、元チーフエンジニアの北川さんの著書から引用させていただきました。
この本もぜひお読みください、
この著者の酒井崇男さんは、海外のリーン推進組織でご講演されたりしながら、
これまでのリーンの間違いを修正しているそうです。
「現場ウォーク」「大部屋」「カンバン」・・など、トヨタ発のキーワード満載です。
「GAFAが真似した、トヨタの製品開発」は、「トヨタのチーフエンジニア制度」です。
前のブログでは、開発案件が秘密事項が多いため、
海外には製造(TPS)しか伝わらなかったと説明させていただきました。
チーフエンジニア制度には長い歴史があります。
チーフエンジニアの特徴は人事権を持っていません。
人事権を持っていないチーフエンジニアが、人事権を持っている各設計部長を始め、
生産技術部長や製造部長、生産管理部長や調達部長 などとうまく折り合いをつけて、
自分のプロジェクトのためにリソースをコントロールする仕組みがあるからなのです。
海外からベンチマーキングに来た方に、上記の話を伝えても信じてもらえなかったという話も耳にします。
「人事権を持たないチーフエンジニアがプロジェクトをコントロールできるわけがない」
と海外の方には理解不能だったようです。
チーフエンジニア制度は遠く、豊田英二さんの時代に飛行機開発の制度を取り入れて、作られたと言う歴史があります。
トヨタ英二さんは当時の会社の社長ですが、チーフエンジニアは製品の社長と言う位置付けで、その役割が関係者に見事に共有されています。
チーフエンジニアの元に、「良い車を作る」と言う関係者の思いが一つになる世界が現実に存在しています。
APPLEには、かの有名なスティーブ・ジョブズがいます。
彼はCEOでしたが、同時にチーフエンジニアでもありました。
先日私は幸運にも、苫米地博士とアジャイルやDevSecOpsの話をする機会がありました。
の存在がありますが、14000人の頂点に立つリーダーだと博士が教えてくれました。
プロジェクトリーダーの頭脳が製品のゲシュタルトを構築して、それを14000人がサポートして製品を現実に作り上げるといいう世界です。
チーフエンジニアが、製品のCEイメージ⇨CE構想をまとめ上げて、それを現実の製品にまで作り上げる仕組みが製品開発の王道のようです。
「CE構想の立案はませにゲシュタルト構築ですね。」と私が博士に申し上げましたら、
博士はうなずいていらっしゃいました。
「私の考える製造業は、前途したゲシュタルト構築そのものです。ばらばらに存在するものを統合して、新たなゲシュタルト=全体を創り出すこと。すなわち、付加価値を生み出すこと。現代の製造業の範囲は、そこまで広げて考えるべきでしょう。」『圧倒的な価値を創る技術[ゲシュタルトメーカー]』(苫米地英人 著)
「アジャイルはそれほど大きな規模のプロジェクトには向いていないし、まだそれほど実績もない」と博士はおっしゃっていました。
DevSecOpsになって、ウォーターフォールでやっていたような大規模なソフトを、途中で(自動)修正を加えながら作っていく世界がもう出現しています。
私は「#KaizenyourFuture」を目指して、
情報空間の改善についての情報を収集しています。今回の記事もその一環です。
この先に、ひとの頭の中に存在するミライ(Future)をkaizenする手助けをしていきます。
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