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執筆者の写真Hatsuo Yamada

悶絶しないスイングのイメージ

更新日:2022年5月29日


私がクラブを作ってもらったり、スイングを見てもらったりしている師匠が、横須賀の大谷部というところで、ハミングバード・スポルテ(HBS)という名前のお店を営んでいます。


悶絶はすでに6年も続いていました。

「もうやめたい、元に戻したい」と意を決して師匠に伝えました。

返ってきた答えは、「もう元へは戻れません」

 

このブログにお付き合いいただいている皆さんは、怪しげな理論で騙されている?、私を憐れんでいただいているかもしれません。


一度騙されたと思って、今活躍しているたくさんのプロゴルファーのスイングをじっくり見てみてください。


ようく見ていると、右利きの場合左の腰を先に捻っていることがわかります。


インパクトの瞬間の写真を見てみると、左の腰がすでに開いていて、下半身は目的方向を向いていることがわかります。


軽いクラブヘッドをくるっと返して、うまく調整しているようです。「手を返す」という言葉が一般的に使われています。


私も若い頃に、ドライビングレンジで練習している時に、この「感覚を掴んだ」と閃いた瞬間がありました。


それから私は、「腰をひねることで強い球が打てる」という感触を頭に刷り込んでしまいました。これが大きな間違いだったのです。


上体だけを右に捻って行くスイング方法が世の中の主流になっています。


下の骸骨を見てみてください。



腰の辺りには、回転できるような機能が備わっているとは思えません。


両足を踏ん張って、上体だけを無理に捻転させる上体が、トップ・オブ・スイングの位置になります。


右を向くことが自然な体の使い方ではないでしょうか?


足を使って、骨盤ごと右を向くようにしたほうが、自然な体の使い方です。


私でも若い頃は状態の捻転で、上体だけ右に捻ることができていましたが、50歳を超える頃から、体に無理な負荷をかけているという感覚を覚えるようになってきました。


私は、その頃トップ・オブ・スイングの位置から、左腰を先に回転させるようにしていました。


そうすると右回転のスライスボールが出てしまうので、左足を無理に踏ん張ったり、手の返しを使っていました。


練習に練習を重ねて、やっとストレートなボールが打てるようになったのですが、体の左側半分が異常に疲労してしまったように感じました。痛みもありました。





それから、出張でホテルに宿泊する時には、マッサージを受けることが習慣になってしまいました。


マッサージでは、受けた直後には回復した感じを味わえるのですが、長続きしません。


スポーツ整体に通って、鍼治療も受けました。

鍼治療は凄く良い感触でしたが、やはり一時凌ぎに過ぎませんでした。

(これは私の経験ですので、マッサージや鍼治療を否定しているわけではありません)


そして辿り着いたのが、緩消法という主に腰痛の治療法でした。

身体側面の腰骨から肋骨の間の筋肉を柔らかくすることで、不思議と腰痛が解消して行くのです。

私は約1年間これを続けて、現在では痛みはなくなりました。


ゴルフをした後は、左側の腰から疲れがきますが、一晩寝ると疲れも無くなるようになりました。


脳が筋肉の痛みを覚えていると言われますが、学術的に正しいのかどうか確かめてみたことはありません。


時々左側の腰に違和感を感じることがありますが、痛みがあるわけではありませんので、快適に生活ができています。


ゴルフスイングに話を戻します。


  • スタンスは、ボールに対して正体し、軽く膝を折るような状態で背中を伸ばします。

  • 足の動きを使って、骨盤から後ろを向くようにします。 (前傾がある分、右側が高い状態になります)

  • それとほぼ同時に、右肘を畳むようにして、クラブを持ち上げます。

  • ここがトップ・オブ・スイングの位置になります。 (この時、右の二の腕を使ってあげることで、再現性のある位置にクラブを持って行くことができるようです。)

  • トップ・オブ・スイングでは、クラブを垂直にした時がクラブの重さが最小になりますので、この位置を目安にします。

  • ダウンスイングは、どうしてもクラブヘッドに意識がいってしまうことが多いのですが、グリップに意識を集中させます。グリップエンドを引くようなイメージで、ボールにぶつけていきます。


ここからが悶絶クラブの真骨頂、クラブヘッドの重さがグリップからボールに目掛けて働いてくれますので、クラブに押されているような、誘導されるような感覚を感じることができます。


この時、クラブフェイスを閉じ気味(シャット)にしておくことが重要です。

逆にクラブフェイスが上を向くような状態にしてしまうと、クラブヘッドの重量が飛球線の後ろ方向にかかってしまうため、自分の意思に反して後に引っ張られてしまいます。


身体は動かし始めているのに、グリップを置き去りにしてしまうことがあります。

これは、私のこれまでの間違った思い込みから、左の腰が先に回り始めてしまうことと同じなのですが、これが大きな間違いなのです。


身体は動かし始めているのに、グリップを置き去りにしてしまうと、自分のからだに対しては、グリップは右にズレる訳です。

グリップを置き去りにせずに、私の感覚では、グリップの指導から始めるような感覚がちょうど良いと思います。


こうなると、振り遅れにならずに気持ち良いインパクトを迎えることができます。


この時、悶絶クラブとの方向性がぴったり合っていますので、クラブヘッドの重さが加勢してくれます。


右腕が自分の意志というより、クラブが私の右腕を押してくれるかのような感覚と共に、インパクトを迎えます。


私のこの体験を全て言語でお伝えするのは、至難の業です。

脳内のイメージは、皆さんになかなかお伝えすることができません。


それができたら、私が14年もの悶絶ゴルフをする必要はありませんでした。

今回このブログに記したことは、悶絶開始時点で、私の師匠が何度も私の脳にインプットしてくれたイメージなのです。


やっと今になってそれらのイメージの断片が一つの統合されたイメージとしてつながりました。


かなり前ですが、師匠が私に行ったことがあります。

「一般のゴルファーは、このスイングを経験できないんですよ。山田さんはラッキーなのです。」


これを聞いた時には、「?」でしたが、この言葉も含めて悶絶の経験が私にとってかけがいのないものであったと、しみじみ反芻しております。



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