内装関係の設計グループに所属している、入社3年目の女性社員のお話です。
彼女は現在、フィリピンにある設計外注の会社に作図の仕事を頼んでいます。
いつも仕事に追いまくられているような、忙しない感じをもちながら仕事をしています。
先月の残業は80時間を超えてしまいました。
毎日の帰宅も遅くなり、毎週土曜日は臨時出勤が習慣化しています。
「なんでこんなに忙しいのだろう?」
外注設計の会社に仕事を振っても、自分は少しも少しも楽になりません。
たまりかねて、彼女はカイゼンアドバイザーに相談してみることにしました。
「まずは1週間分で良いですから、現状の見える化をしてみましょう」
「忙しくて工数の分析に充てる時間がないかもしれませんが、
このままではいつになっても楽にはなれませんね。」
確かにアドバイザーの言う通りです。「まず1週間やってみよう!」
一週間後
彼女は1週間分の自分の業務記録を見て、今更ながらショック受けました。
この1週間の総工数が62時間でしたので、図面チェックに75%もかけて
いたことがわかりました。
つまり、外注から納品されてくる3D CADの図面のチェックに
46時間もかけていたのです。
実際、最初に納品された図面をチェックして修正箇所を指摘し、
修正後戻ってきた図面をまたチェックしていました。
この1週間分で外注先から請求された工数は、53時間でした。
「これだったら自分でやったほうが早い。」
カイゼンアドバイザーにこの数字を見せると、彼は言いました。
「問題が見えましたね。」
「チェック(検査)と言う仕事は情報に一切付加価値をつけないのです。」
「当然、お客様は検査にお金を払いたくないと考えるでしょう。」
「この仕事は効率化ではなく、廃止を目指して改善しましょう」
トヨタ式の考え方の基本:
検査は情報に変化を与えないので、付加価値がないプロセス
チェックや検査はなくすもの
彼女は、チェックをしないなんて考えられませんでした。
真っ先に頭に浮かんだのが、現場の工長さんの怖い顔です。
これだけ時間をかけていても、ミスは垂れ流し状態です。
製造現場に大きな迷惑をかけることになっています。
「このままではいけない!」と言う強い意志が自分のうち側から湧いてきました。
「もっと良い仕事をしたい」まさに彼女のWnat to
チェックゼロの世界をゴールに設定してみよう!
そして、この後このゴールに向かって、チャレンジしていきます。
続く
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