会社では、品質不具合が多発していました。
そのために、工場の稼働率が向上しない状態が続いていました。
品質の不適合は一つひとつ真の原因を突き止めて、再発を防止することから始めます。
品質保証部の担当者は、毎日不適合業連絡書の催促に追われていました。
本人は「督促なんて自分のやるべき仕事ではない」と常に思っていました。
でも不適合は無くならないのです。
左の図をご参照ください。
不適合が発覚した時、発見した部署が不適合連絡書を起票
品質保証部は、登録してフォローを開始
責任部署は真因を追求・対策して回答
このようなフローで不具合対策がとじ切る仕組みになっています。
1と3が確実に行われていれば、当然不適合は減少します。
3の責任部署からの回答が期限通りに返却されていないことは日頃頭を痛めています。
督促・督促の毎日です。うんざりしてます。
なぜ回答が遅いのかについて責任部署に聞いて回りました。
真因追求がうまくできていないようです。なぜなぜの力が弱いことがわかりました。
品質保証部の担当者は、1についても実態を調べてみました。
すると、製造現場では不具合連絡書を提出しても対策が行われないことを知っていますので、よほど大きな問題でない限り、不具合連絡書を起票していないことがわかりました。
結局この不適合連絡書の仕組みの1と3が機能していなかったのです。いくら品質保証部がフォローしても、不適合が減少するはずはありません。
原因が掴めれば、もう大丈夫!
不適合連絡書の仕組みを説明するとともに、小さい不適合でも必ず不適合連絡書を起票するように製造に約束してもらいました。
なぜなぜ分析力を鍛える活動を展開しました。
現在納期遅れの案件53件を題材にして、各課長対象とするなぜなぜ研修
53件は3ヶ月で全てやり切る
課長が部下を教育する担当者の勉強会を各課で開催
この活動を実施して、4月以降は不適合の件数がゼロになる月もあります。
品質保証部の担当者は、催促の仕事がなくなり本来のあるべき姿にすることができました。
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