皆さんは頭の良い人たちです。
何か問題があったら、すぐに対策を考えつきます。
そしてすぐにそれを実行することで、問題を解決します。
でも、愚かな私たちは対策を考える前に、問題の原因をじっくり掘り起こすことを習慣としています。
愚直にという言い方をよく使いますが、愚直では問題は解決できません。
愚直なまでに、プロセスに忠実に実行委してみて、問題が顕在化したら、その原因を掘り起こすことが大事なのです。
簡単に対策を考えてしまって、その通り実行してうまくいくこともあるでしょう。
でも、カイゼンを始めたら、対象としているテーマを全て見える化して、問題を洗い出して、その原因をしっかりと掘り下げることが重要です。
このプロセスを踏まなくては、本当の改善はできません。
電子ツールを適応させることは改善ではありません。単なる工程変更に過ぎません。
(人がやっていた仕事を機械に置き換える)
例えば、50時間かかっていた仕事を半減したいと思った時、
「アプリを使ってカイゼンする。」という対策を思いつきます。
魔法のアプリがあれば良いのですが、そんなものはまだこの世の中には存在しません。
アプリでできることは、入力されたデータを瞬時に処理して、的確な答えを出力することだけです。
あなたが日頃悩んでいることは、正しいデータを作ることではないですか?
そのために、あなたは何をしていますか?
前工程の人に、問い合わせをしていませんか?
なぜそんなことをするか? 当たり前ですが、前工程の情報が間違っていたり足りなかったりしているからではないでしょうか?
ここを改善しなくて、アプリを導入します。
正しい情報をもらったら、あなたの能力なら、表計算ソフトを使うなどして、簡単に仕事が終わります。
コンピュータのアルゴリズムに置き換えたらもっと早く答えは出ます。
でも、問題はそこではありません。
初めに入力する情報の確らしさを、電話やメールで問い合わせているのではないでしょうか?
50時間を半減したいのなら、50時間に何が起こっているかを見える化することです。
これができたら、簡単に対策は立てられますし、確実な対策となります。
前にも書きましたが、出版業界での原価低減は「紙の質を落とすくらいしかない」と私に言った人がいます。
こんな貧困な考え方で、仕事をする人は哀れです。
50時間を深掘りしてみたら、前工程の情報を確かめたり、修正したりしている時間が20時間もあったなんてことになりかねません。
皆さん、愚直なまでに地に足のついたカイゼンをしてください。
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